STAF (Strategies of
Treatment of Atrial Fibrillation) Pilot Study: Mortality
and Stroke Rates in a Trial of Rhythm Control Versus Rate
Control in Atrial Fibrillation
50th Annual Scientific Sessions of the American
College of Cardiology, March 20, 2001
Joerg Carlsson, MD, Klinkum Lippe-Detmold,
Detmold, Germany
(目的)
心房細動(AF)の治療に関して、心拍コントロールと調律コントロールのいずれが長期的にみて死亡率、QOL、合併症に関して有利かは知られていない。STAF
pilot試験は調律コントロールが抗凝固療法+心拍コントロール治療に比較して心房細動の死亡率、障害率を減らせるかのpilot試験として検討された。
(方法)
STAF試験は無作為、前向き、多施設試験で2000人規模のエントリーにて2年間の追跡のデザインであるが、このpilot試験として200人規模で1年間追跡した結果を今回報告する。
1次エンドポイントは死亡、心血管事故、心肺蘇生、塞栓症で、2次エンドポイントはUCG上の指標、入院、失神、QOL、出血性合併症、心不全の悪化である。
エントリー条件は4週間以上続くAF、46mm以上の左房径、NYHA
class
II以上の心不全、AF再発による電気的除細動の既往である。除外条件は2年以上続くpermanent
AF、71mm以上の左房拡大、EF20%未満の左室機能障害、WPW症候群、房室結節のmodificationまたはablation例、抗凝固治療の禁忌例、4ヶ月以内の電気的除細動成功例、発作性AFである。
調律コントロール群は体外式または体内式電気的除細動の前後2週間の抗凝固療法を含め施行され、予防は左室機能正常例ではI群、左室機能低下例ではアミオダロンを再発予防薬として投与された。
心拍コントロール群は長期抗凝固療法とdigoxinやベータ遮断薬の薬剤か房室結節のablationかmodificationにて治療された。
(結果)
患者背景は2群間で差はなく、平均年齢は60台半ばであり、半数では初発例であった。心拍コントロール群では有症状かつ低EF例が多かった。高血圧が基礎心疾患として最多であった。
1次エンドポイントについては調律コントロール群(5.5%)と心拍コントロール群(6.1%)と有意差はなく、2次エンドポイントでも同様であった。
調律コントロール群では入院率が高く、電気的除細動と抗凝固療法の開始のためであった。QOLスコアにも差は見られなかった。調律コントロール群でも洞調律を維持できたのは電気的除細動の繰り返しや多剤併用にもかかわらず23%のみであった。1次エンドポイントの発生例からみると、非洞調律163例中18例に比し洞調律47例中1例(p=.045)であった。
(結論)
1次、2次エンドポイント、QOLに関して心拍および調律コントロール群間での差は見られなかった。洞調律の維持は困難であったが、イベント予防には当然ながら有利であった。