飲酒と循環器病

 

   

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最終更新日 12/28/02

アルコールと肥満

アルコールは1グラムあたり、約7 kcalのカロリーです。ちなみに炭水化物やタンパク質は4 kcal、脂肪は9 kcalですので、アルコールはかなり高いカロリーです。また100ccの酒はアルコール分1度につき5.6 kcalとされます。

 

アルコール100ml当たりのカロリーkcal

日本酒

105〜110

ビール

40〜70

ワイン

80〜100

焼酎

110〜200

ウィスキー

225〜250

適量とされるアルコールのカロリーkcal

日本酒(1合180ml)

198

ビール(中ビン500ml)

195

赤ワイン(グラス2杯200ml)

146

焼酎25度(小コップ杯100ml)

141

ウィスキー(ダブル1杯)

162

アルコールのカロリーは、身体の中で熱になるだけで、身体に蓄積しません。お酒を飲んで肥満になるのは、お酒と一緒に食べた肴のカロリーが体内に蓄積するためです。

 

アルコールと虚血性心疾患

アルコールの飲酒量と全死亡率との関係を10年間にわたって調べた英国の研究がありますが、適度の飲酒者は全くお酒を飲まない人や大量に飲む人に比べ、長生きするとの結果でした。適度のアルコールにより虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症)などの循環器系疾患の発病が減るためとされています。アルコールには、善玉コレステロール(HDL-C)を上昇させる作用、血小板の凝集を抑制する作用や、ストレスから解放する作用などのためとされています。適当な飲酒量は個人差はありますが、日本酒では1日1合から2合、ビールなら大びん1〜2本といわれています。 更に1日3合以上飲む多量飲酒者は、虚血性心疾患による死亡率が逆に高いとの報告もあります。

また冠動脈が痙攣して胸痛を生じる冠攣縮性狭心症の方ではアルコールが引き金になる場合もあり、注意が必要です。

 

高血圧との関係

ふつうアルコールを飲むと、血圧が少し下がり、脈拍が増えます。アルコールの代謝に関係している酵素の働きが遺伝的に弱く、飲むと顔が赤くなる人では、アルコールが代謝されてできるアセトアルデヒド(二日酔いの原因)が血液中に増え易く、血管を広げて血圧が低下したり、脈拍が増え易くなります。

長期的には大酒家は高血圧症になるリスクも高まることが示されています。肥満、塩辛いつまみから塩分のとり過ぎの他に、血管の収縮性が亢進したり、交感神経の緊張や、腎臓からマグネシウムやカルシウムが失われるためなどが原因と考えられています。

 

「百薬の長」とするために。

「一杯は人、酒を飲む。二杯は酒、酒を飲む。三杯は酒、人を飲む。」との酒に関することわざがあります。お薬に「おかわり」がないのと同様に、お銚子1本、ビール1本、グラス1杯のワインが薬の範囲と心得ましょう。

 

謝辞:イラストは武田薬品工業(株)のご好意で「マンガでわかる生活習慣病」より転載