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最終更新日 09/13/02 |
血液中の尿酸という物質の量が異常に多い状態を高尿酸血症といいます。本邦における痛風患者さんは約60万人とされ増加傾向にあり、その99%が男性とされています。その予備軍の高尿酸血症の頻度は500〜600万人にも達するとされ、成人男性の20%程度と推定されています。 高尿酸血症は初めは自覚症状がありませんが、放っておくと血液中の尿酸は溶けきれず結晶になって関節や腎臓などに沈着し、痛風・腎障害・血管障害(例えば高血圧など)、心臓障害などを引き起こすことがあります。 痛風は、主として関節に異常があらわれ、激しい痛みが起こる病気です。痛風関節炎は夜間に足の親指や足首などが痛みだし、赤く腫れ上がって歩行はもちろん安静にしていても我慢できない関節の激痛・腫脹が目立つ病気です。
高尿酸血症は痛風関節炎だけでなく、腎障害や尿路結石を引き起こしますが、更に最近では生活習慣病とされる高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満などとともに危険因子重積症候群のひとつとみなされ、心臓血管病の危険因子としても注目されています(右図)。 生活習慣病
尿酸は、人体内の新陳代謝によってできた残りカス(廃棄物)です。体内で、尿酸の濃度が高くなると、結晶化し、それが関節などに沈着して、痛風発作をおこします。
1)尿酸のつくられすぎ(産生過剰型)
2)尿酸の排泄が悪い(排泄低下型)
検査報告では「尿酸値」や「血清尿酸値」と記入されています。 男女ともにこの値が7.0mg/dL以上では異常で、高尿酸血症と呼ばれます。痛風に関した医学研究が発表される学会の日本痛風・核酸代謝学会でも7.0 mg/dL以上を高尿酸血症としています。
高尿酸血症の治療は生活習慣の修正、尿路管理、尿酸降下療法の3つが中心になります。日本痛風・核酸代謝学会の2002年高尿酸血症・痛風の治療ガイドラインでは従来からの専門家の合意である「6-7-8のルール」(高尿酸血症7.0mg/dL、薬物療法開始基準8.0mg/dL、コントロール目標6.0mg/dL以下)に準じ下図のような治療方針を推奨しています。
1)肥満の解消 肥満の解消により内臓脂肪蓄積やインスリン抵抗性といった動脈硬化の最上流の危険因子を改善します。 2)食事療法 ●糖尿病治療食に準じた摂取カロリーの適正化は肥満の解消に大切です。
●水分は十分にとり、尿をアルカリ化する食品を多くとりましょう。水分は尿酸の排泄を促進します。1日2リットルの尿量が目安。ただし心不全・腎不全の合併のある場合は摂取を注意しなければなりません。また尿中の尿酸の溶解は酸性に傾くと低下し、腎障害や腎尿路結石を起こし易くするので尿をアルカリ化する食品を多く、酸性化する食品を控えめにしましょう。
3)アルコールはひかえめに。
尿酸の排泄を抑制したり、過剰につくったりします。清酒ならば1日1合、ウイスキーならばダブル1杯、ビールなら500ml程度はかまいませんが、週2日は禁酒しましょう。また痛風発作の急性期の間は禁酒してください。 4)適度な運動 有酸素運動は血清尿酸値に影響せず体脂肪の減少、軽症高血圧の改善、HDL-コレステロールの上昇、耐糖能など高尿酸血症に合併しやすい危険因子を改善します。 5)ストレスの解消
1)痛風関節炎の治療 痛風発作(痛風関節炎)には消炎鎮痛剤を使用します。薬剤としてはコルヒチン、非ステロイド系抗炎症薬、場合によりステロイド系抗炎症薬が用いられます。また痛風発作時に血清尿酸値を下げすぎると発作が増悪する場合が多いため、発作中にはふつう尿酸降下薬の投与は開始しません。 2)尿酸降下薬 一般的には数ヶ月食事療法をしても尿酸値が8〜9mg/dLを超える場合にお薬を開始しますが、合併症の有無によっても異なります。ふつう治療による尿酸値の目標は6.0mg/dL以下となります。
3)尿路管理 高尿酸血症で早朝第一尿の尿pHの低下(6.0未満)がある場合や、尿酸排泄促進薬で治療する場合には尿路結石を生じやすいため、クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウムの配合剤である尿アルカリ化薬の投与により尿pHを6.0〜7.0に保つことが大切です。
(財)痛風研究会オンライン痛風クリニック |
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