利尿剤

 

  

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最終更新日 01/08/03

 

利尿(降圧)薬の主な臨床効果

利尿薬の作用部位利尿(降圧)薬の作用機序

利尿薬は腎臓の機能単位であるネフロンの尿細管や集合管に作用し、体内のナトリウム(Na)と水分の排泄(利尿)を促し、体液量(血液量)を減らす事によって血圧を下げる薬です。

塩分を摂取する量が多すぎると(Naの摂り過ぎ)体は体液の塩分濃度を一定に保とうとして、水分をよけいに取り込みます。その結果、体液量(血液量)が増えてしまいます。

血管を流れる血液が多くなれば、血管はその分圧迫され、末梢血管の抵抗も増加しますから血圧は上がります。利尿薬はこの体液量(血液量)を減らす事によって血圧を下げる薬です。

利尿薬の種類

分 類
作用機序
主な薬剤名
サイアザイド系

腎臓の尿細管末端近くにある遠位尿細管Na+/Cl-共輸送体(コ・トランスポーター)に作用し、Na+、K+、Cl-の排泄を促します。

フルイトラン、ナトリックス、ノルモナール、バイカロン、ベハイド等

ループ系

遠位尿細管より手前のヘンレループのNa+/K+/2Cl-共輸送体(コ・トランスポーター)に作用し、Na+、K+、Ca2+、Cl-の排泄を促します。

ラシックス、ルネトロン、ダイアート等

ルプラック(ループ系だが抗アルドステロン作用を併せ持つ)

カリウム保持性

抗アルドステロン薬は遠位尿細管、集合管のアルドステロン受容体に働きNa+の排泄を促します。

アルダクトンA

尿細管のNa+チャネル阻害薬

トリテレン、アミロライド

主な副作用

1) 低カリウム血症を起こす事がある。(サイアザイド系、ループ系利尿薬)

2) 高尿酸血症、脂質代謝異常、糖代謝異常を起こす事がある。

3) 女性様乳房、月経異常、高カリウム血症を起こす事がある。(抗アルドステロン薬)

4) 血液粘度の上昇による脳血栓の危険性に注意が必要。

注目すべき利尿降圧薬の大規模臨床研究

米国の国立機関(NHLBI)によって行なわれたALLHAT研究(2002年)では高血圧治療をサイアザイド系利尿薬、Ca拮抗薬、ACE阻害薬、α遮断薬の4群に分けて降圧剤のクラス別の有用性を比較した。1次エンドポイントは致死的冠動脈疾患や非致死的心筋梗塞、2次エンドポイントは総死亡、冠動脈疾患、脳卒中、心不全などの心血管疾患とし平均4〜8年間追跡した。

α遮断は利尿薬に比べ冠動脈疾患や脳卒中、心不全の発生があまりにも多く3年で中止された。結論としてサイアザイド系利尿薬はCa拮抗薬やACE阻害薬と1次エンドポイントに関しては同等の効果があり、2次エンドポイントに関しては、Ca拮抗薬では心不全リスクが38%増加、ACE阻害薬では心不全リスクが19%、脳卒中リスクが15%上昇するとされ、1次、2次のエンドポイントの観点からは3つのクラスの中では降圧利尿薬が第1選択と結論された。詳細はこちら。